問題作「クライマーズ・ハイ」に抜擢されたのは仲代達矢に鍛えられたからと滝藤賢一。
問題作「 クライマーズ・ハイ」に抜擢されたて、滝藤賢一さんは、
全然売れなかった無名の頃、仲代達矢さんに励まされながらも、
舞台では、演劇とは何か、役者とは何かを徹底的に鍛えられたから
と神妙に語った。19歳で舞台を踏んだが、31歳まで鳴かず飛ばずで
名が食えなかったので、アルバイトの毎日だった滝藤賢一。
もう、これが最後のチャンスだと、思い切って覚悟して、
映画「クライマーズ・ハイ」のオーディションを受けた。これが良かった。
命がけでオーディションに向かった。これで合格しなかったら、認められなかったら、
思い切って、夢を捨てて田舎へ帰ろう、そう考えていた。後がなかったのだ。
それが、脚光を浴びたのは、飛行機事故の現場で精神に異常をきたした新聞記者を迫真の演技で演じきった、その迫力だった。
滝藤賢一さんは、役の新聞記者に完全になりきっていて、相手役のスター俳優が、
身を引き、たじろぐ場面が何度もあった・・・。
今や、3人の男の子とひとりの末娘をもつ、映画・テレビで大活躍する、
優しいお父さんだ。